ベホマの考え方
ベホマの考え方
私たちは長い人生の間に必ず感染にさらされたり、他人との関係で悩んだり、仕事で無理したりと、様々なストレスを受けています。
すると、ストレスによる刺激で自律神経に過剰な偏り(交感神経緊張状態 又は 副交感神経優位状態)が生まれます。その影響で、身体の細胞あるいは身体を守る白血球が過剰に活動し、生体に負担をかけ、害を与えることになります。
それが病気といわれるものの基本的な仕組みです。
また、それとは別に何らかの原因で身体が歪むと、力学的なバランスが崩れ身体は左右非対称になります。その為、身体の構造上で負担のかかりやすい部位(関節、腰背部等)に、様々な症状(頭痛、首の痛み、肩こり、腰痛、股関節痛、膝痛、神経痛、内臓の不調など)が表れてきます。
痛みはあくまで結果であり、カラダからのシグナル(信号)のようなものです。
その背景には筋繊維の過剰緊張と萎縮、筋膜の癒着、消耗した軟骨や弾力性を失った椎間板、変形した骨、関節の拘縮、血流障害、神経の牽引・圧迫、経絡の詰まり、血気不足などの様々な問題が潜んでいます。
自律神経の乱れを整え、カラダの力学的構造を変えない限り、ストレッチ、体操、マッサージ、湿布、薬の服用等は、症状の一時しのぎにしかなりません。
つまり、症部だけに囚われた対症療法を続けても根本的な解決にはならず、また同じような痛みが発生するということです。
病は外から悪いものが入りこむのではなく、自らの習慣によって作り出されています。そして、自ら、又は他者によって複雑なものに無意識の内に悪化させてしまっているのです。
病気や痛みを引き起こした原因は事故や突発性のものでない限り、症状(身体からのサイン)を感じはじめる以前から長い月日が経ったものが殆どです。カラダは意識的又は無意識の内に少しずつ構造を変え、痛みから逃れようとします。時間の経過とともに骨格は歪み、それを補うように痛みはさらに複雑になってきたのです。痛みは動作恐怖症を引き起こし、筋肉はますます萎縮し、筋膜は癒着し、動きが制限されていきます。内臓の不調は体内の血気を消耗していきます。
複雑に歪んだカラダを元の正体に戻すことは、壊れた機械の部品交換のように簡単なことではありません。
筋肉のバランスや骨格の調整、自律神経の調整だけでなく、経絡の流れを正常にし、それぞれのカラダにとって最も自然で負担のかからない姿勢を見つけ出し、少しずつカラダの状態を外部からだけでなく、内部から心身ともに変化させていくことが必要だからです。そしてそれは施術者のみの力では不可能だからです。
当院では『根本療法』を施術を通して実践しています。
根本療法とは、目の前の痛みを取り除くことだけを目的とせず、痛みの原因(根本)から解決していく療法です。
患部だけに囚われず、患者を全体的にみて、気質・体質・ライフスタイルを立て直し、短時間・短期間での回復を目標にしています。
短期間の継続的な施術で、<正しい姿勢・ムダのない動作・体軸>を集中的に脳と身体に学習させると、自己修復力を持つ身体はどんどん変化していきます。逆に間隔を空けすぎた施術では、学習効果が薄れ、症状改善まで日数がかかってしまいます。そのため、当院ではどの方にも最初の数回はできるだけ間隔を空けずにご来院していただくことをお勧めしています。
どんな方にも必ず、傷ついたカラダを自然に治す力があります。
85%以上の人が自分の力で治すことができます。
世の中にあるどんな手技療法もそのお手伝いにすぎません。
私の役割はガイドであり、トレーナーのようなものです。
施術者は患者の治癒力・能力を最大限に引き出し、患者自らが癒せるようにサポートするだけです。自分のカラダの声に耳を傾け、今の自分がより健康になるために何を選べばいいか、何をすればよいかをよく考え、その気持ちに素直に行動することが大切です。
多くの人は、努力の必要な変化の道よりも、慣れ親しんだ古いパターンによるダメージを受け入れることの方を選んでしまうことが多いです。
最も大切なことは、ご自身の力で治そうとする強い意志だということを、決して忘れないで下さい。
カラダを整えながら生きていくことは、自らの人生を整えて生きていくことなのかもしれません。
変えられないものを受け入れる心の静けさを
変えられるものを変えていく勇気を
この二つを見分ける賢さを
病は治すものではなく、治るものです。
生きている限り、カラダは必ず良くなります。
美しい姿勢は人を輝かせます。
BASE FOR REST 上野 智信